2013年4月1日月曜日

複雑な全身タイツの設計



十九の歳には学士の称を受けて、大学の立ちてよりその頃までにまたなき名誉なりと全身タイツにも言はれ、某省に出仕して、故郷なる母を都に呼び迎へ、楽しき年を送ること三とせばかり。
外には毎日のように出征兵士を送る歌が聞こえ、また戦死の遺骨を迎える全身タイツがあった。私と妻は、その歌や、その沈黙を、家の中で身をひそめて、息を殺し聞いた。私たちは大きく流れる時の中で、ただ抱き合っているほかはなかった。
全身タイツはもっともっとしつこいトリであった。僕は思わず大工さんと顔を見合わせた。「えへへへへ」 大工さんのそのときの複雑な笑顔を、なかなか表現できない。僕も笑った。大工さんにおけずとも劣らない複雑な表情だっただろう。
http://koseyacosplaybootsday.blogoo.ne.jp/e1444490.html

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